ヘルメス 57 並四 ラジオの修理

北海道 音更町の中村屋miueandnakamuraで買ったラジオが修理に来ました。
この方は http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/naze/auction2.html で注意喚起しているのですが、ついつい購入する人がいるようです。
これで2台めです。





シャーシ内部の画像です。
70年以上前のコンデンサーがすべて残っています。
出力管のグリッドには当然 +電圧がかかっています、危険極まりないです。



オークションでの出品者の説明

出品者の説明   ・・ 「大好評 !! 厳重梱包・日本全国送料無料 対応中 ・・     整備済み、そして完動品なるヘルメス製のオールドな真空管ラジオです。
同系色のオイル・ステンの塗布により 木目を生かした外装ケースの程度の方は、年代経過による多少なりの使用感は有りますが、
4個のダイアル・ツマミや裏蓋も有り 状態の良い機器と成っています。
使用真空管は UZ-57 / UY-56 / UX-12A / KX-12F」のオールドなST 合計4本と成っていて、スピーカーもオールドな馬蹄式スピーカーと成っています。
ダイアル操作の方は フロント部の中央が「バリコン駆動用」、そして下部左から「電源ON - OFFスイッチ / アンテナ感度 3段切り替えスイッチ / 再生バリコン用」と成っています。
なお、入手当初 有る程度のレストアが成されていましたが、
今回の主なレストア作業に付いては「安全を考慮して電源コードの交換
/
ブロック電解コンデンサーがNGだった為、これを取り外し 空きスペースに中継ラグを取り付け「22μF 450V ×3 ( NEW )10μF 50V」を取り付けて状態復帰 /
入手当初、真空管「UY-56UX-12AKX-12F」が欠品していたので、手持ちとしていた状態の良い同等球を取り付けて状態復帰 /
音質が悪かったので、UY-57のプレートに「マイカコンを取り付けアース」して状態復帰 /
再生バリコンのプレート側に「大き目なマイカコン」が並列に取り付けられ、再生検波が出来ない状態だったので これを取り外して状態復帰 /
2
個のパイロットランプが6,3V用だったので、NEW2,5V休止交換して状態復帰 /
バリコン等の各周動部にオイル・メンテナンスの実施 / 等・等々」として完動品とした次第です。
シャシー内部もクリーニング済みとして スイッチ系にガリ音ナシでの整備済み完動品、ヘルメス製のオールドな真空管ラジオは如何でしょうか ・・・。
ちなみに大きさは 40cm / 高さ 22,5cm / 全奥行き 20cm、重量 凡そ 3,5Kg と成っています。
( 2枚目の写真撮りで、パイロットランプ球の明るさが強すぎ、コントラスト調整の為、「電源OFF状態」で写したものです。
 又、
3枚目の写真は、本機の内外部、そしてシャシーの内外部をチェック&クリーニング中に写したものと成っています。 ご了承下さい
 ラジオ工房
コメント
 確かに ラジオは受信できます、その点 前回修理のナショナル4D3に比べれば 良好と言えるかもしれません。
ナショナルのラジオは完全に壊してありました、更に回路が特殊回路だったので 修復に時間がかかりました。
それに比べれば 良い方かもしれません。
ただこの方のラジオは お勧めできませんね、無茶苦茶です。


ナショナルの4D3受信機のシャーシ内。
電源回路のフイルターがBマイナス側に入れる 
所謂半固定バイアス方式なのに、
この仕組を全く知らないらしく修理?した。

異常電流が流れたのか、整流管がボケていて
結果的に 発煙は免れた。


危険を承知で通電してみました。
測定中の画像は下記です。
12Aのグリッドには コンデンサーのリークで+5Vが加わっています。
この時ヒラメント中点のバイアス電圧は20Vでした。

修理後 ヒラメント中点のバイアス電圧を測定してみると15Vでした、
逆算すると +5Vのバイアスのおかげでプレート電流が33%増加している事になります。
コンデンサーは劣化が進むとリーク電流も増加するので 何時かはその増加に耐え切れず、
真空管がダメになるか、スピーカーが断線するか、トランスが焼けるかのいずれかがおきます。
コンデンサーのリークは危険な信号です。
この業者は この危険を完全に無視しています。
まさか知識がなくて 気が付かないとは思いませんが 困ったものです。




とにかく 物凄い空中配線です、昔のラジオには良く有りましたが。
いまでもこんな修理をする人がいるのですね、驚きです。



一部のコンデンサーを外したところです。
配線状況が少し見えて来ました、凄い空中配線です、部品がすべて浮いています。



 

中央にラグ板を組み込むことにしました。
シャーシに ネジ穴を開けて組み込んだところ。



配線です、コンデンサーはマイカを除いて、古いものはすべて交換しました。
抵抗も 値がおかしい物は 交換しました。
なお平滑抵抗は2KΩが使われていましたが1KΩとして、出側のコンデンサーは250V 100μFのものを使用しました。




シャーシ内部の配線が終わったので、検波コイルの付近を覗いたら、見たこともない光景が・・。
コイルから バリコンに行く太いエナメル線に アースに接続された細いエナメル線が螺旋状に巻きつけてあるのです。




拡大してみたところです。



取り外して 念のため容量を測定してみました。
約31PFあります、しかし Qは低いようです。



この部分のグリッドリークも交換し、巻線による容量も 温度補償(黒 0)のコンデンサーで置き換えました。
試行錯誤で容量を変えて実験したところ、18PFが最適ということが判りました。
多分 昔 バリコンを交換したのか ダイアル目盛が合わなくなり 最低容量を増加させるためにした工作と思われます。
あるいは シールド線を使っていたのかもしれません。
このような 巻線で微小容量を作るのは 昔の プロの仕業です、今回の出品者のしわざではありません。

セラミックコンデンサーを使うことで Qも上昇したので 感度や分離も少しは良くなるでしょう。

なおグリッドリークも怪しいので この際交換しました。



巻線による微小容量の代わりは 温度補償型のセラミックコンデンサー。



これでダイアル目盛も 比較的良う合うようになりました。
実はコイルを増加させて 目盛を合わせようとしたのですが うまく合いませんでした。








2015年10月7日
2015年10月8日:178
2015年10月9日:240








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中津

真空管ラジオ




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