テレビアン(山中電機)5球スーパー5S−22の修理

戦前では一流メーカーだったテレビアンのスーパーです。
壊れ方に驚愕しました、ここまで酷いのは珍しいです。
最初 SS−22と紹介していましたが 5S−22の間違いでした。



まず バリコンがグラグラです、ゴムが劣化して どうにもなりません。







シャーシ内部の様子です。
VRは当然ながら 駄目でした。
配線もボロボロで 危険です。




 


IFTの不良 対策

受信してみると 全く駄目です。
まず6D6のプレートの電圧を測定してもクリック音がしません。
なお測定はアナログテスターを使います、デジタルだと電流が少ないので このようなテストには不向きです。

これは検波用IFTがおかしいと思い 分解してみました。
下側のコイルが断線しています、しかしプレートには正常に電圧が加わっていたのです。
コンデンサーに導通が有ったようです。
もう一つのコンデンサーを測定してみると90PF程度です。
常識的には100PFなので 修復には100PFを使うことにしました。



コイルは上側のコイルだけを使い、容量結合で検波コイルを作りました。
この時 プレート側のみ 同調するように コイルを入れ替えました。
(プレート側が断線していた)
負荷抵抗は150KΩで、結合コンデンサーは手持ちの関係で80PFを使いました。
下記の画像は修理後のものです。

普通はこの部分は複同調回路になっていますが、他社のIFTに交換するのも見栄えが悪いし、
単同調に変更して使用します。
下記の5球スーパーと同じような回路です。
http://www.ne.jp/asahi/uchio/tokyo/kobo/jisaku/mTless-5.html
これで実用的には十分使えます。




検波段がOKとなったので、次は6WC5のプレートで電圧を測定してもクリック音が殆ど出ません。
初段のIFTも駄目なようです。

分解してみると コンデンサーがおかしいのです。
被覆が割れているのです、これは駄目だと思い、コンデンサーを100PFに交換しました。
これが失敗のもとで 組み込んだ後 どうも様子が変だと 取りはずしたコンデンサーを測定してみると、
1個は200PFほどあり もう1個は10PF程度でした。



同じ 容量を使っているとばかり 思い込んでいたのに 違う容量が使われていたのです。
また分解して 配線もやり直しました。

上の画像は100PF(セラミック)で修理中の画像、下記は200PF(スチコン)にした画像。



取りはずしたコンデンサー 並べてみると大きさが違います。
組になったIFTは同じ容量が使われているはずと思い込んでいたのが 大きな反省事項です。
何時もはDIPメーターで簡易測定して組み込むのですが・・・、今回は省略したのがいけなかったようです。

IFTの不良同調コンデンサー



普通はコンデンサー類の交換で良いのですが、何故かこの機種は抵抗の断線や高抵抗化が激しくて使えませんでした。
製造時期が物のない時代で 悪い品質だった可能性があります。
回路図は有りませんので 標準的な5球スーパーを前提に修復しました。

バリコンの取り付けゴムの不具合などは、ゴム板とホットボンドを併用して、何とか正常になるように組み込みました。

試験用の真空管で動作試験です。



本来の真空管を指して IFTを455KHZに合わせます。
42がエミゲンなので このままでも音は出るのですが、交換するかどうか思案中です。
42はTV10で試験して600μ?程度なので 最終的に交換することにしました。

次にダイアルの糸かけです、原理的には簡単なのですが、非常に糸かけがやり難かったです。



コイルはトラッキング調整で NHK1を受信する時 インダクタンスが不足するので、
内部に磁気コアの破片を入れて調整しました。
ただ残念ながら 周波数の高い方ではQが低いのかピークが確認できませんでした。



今回の修理で交換した部品、ここまで沢山の部品が不良になっているのは珍しいです。
この他にIFTの不良もありましたし・・。
この他スピーカーも駄目だったし、出力管42もエミ減なので 交換しました。



修理完了後のシャーシ内部の様子



スピーカー

社外品と思われる無名のスピーカーに交換されていました。
出力トランスも断線、コーンは破れていて とても使えません。





音響のスピーカーの手持ちが有りましたので 交換しました。



背面の画像です、真空管は42がエミ減なので 昔 アメリカから輸入した41の手持ちが有りましたので 利用しました。





外観画像です。

ツマミも不揃いなので 手持ちを捜したのですが、よく似たものは有りません。
3個揃ったツマミが有ったので それを利用することにしました。





2013年7月5日
2013年7月6日:171
2013年7月9日:318







radiokobo-all

 
inserted by FC2 system