金須さんのGRS−6作業中


はじめまして。私も本HPに載っていましたキット(GRS-6)を2006年7月に秋葉原の
キョードーで購入し製作しました。以下長文にて失礼します。6AQ5の位置は対策済み
のバージョンでしたが、マニュアルは実体配線図のみでした。

1.通電前回路変更点
1) ANTコイルの1次側GNDは無色ピンはGNDをつなぎ、白ピンにはAGC信号を入れまし
た。こうすれば、追加部品不要で6BE6にもAGCがかけられます。
2) 1)と関連しますが、AGCは6BA6だけでなく、6BE6にも供給します。
3) 6BA6のカソードは自己バイアス用に240Ω、そのパスコン0.1μFを挿入しまし
た。
4) 6BE6,6BA6のスクリーングリッドは共通化し、15KΩ(2W)でB+から供給し、パスコ
ン0.1μFを挿入しました。

写真1 高周波部

5) 電灯線をAM放送波の接地線として利用できるように、100Vラインのコールド側と
シャシーの間を0.0022μF(630V)で接続し、電源トランスの0V側に接続しました。
ホット側は、ヒューズ、電源SWを介し、電源トランスの100V側に接続しました。
6) 音量調整のボリュームは、AGCの負電圧(直流成分)が印加されておりガリオー
ムの原因になっています。途中にカップリングコンデンサー0.1μFを挿入し、直流成
分をカットしました。
7) 6AQ5のプレートは、リップルフィルタ2段目の200Ωから、スクリーングリッドは
3段目の1.8KΩから供給しました。
8) 6X4のヒーターはフローティングでは気持ち悪いのでカソードとつなぎました。
9) 切り替えSWは内部/外部スピーカー切り替え用とし、ジャックでの切り替え回路
は組みませんでした。
10) ヘッドホンは使わないので、単にリアとフロントにそれぞれ外部スピーカー用
ジャックとしました。
11) 外部入力は使わないので、代わりに検波出力を出すジャックとしました。

写真2 低周波・電源部

2.配線変更点
実体配線図は無視。常識を守った自己流です。
1) 熱源からコンデンサを守るため、リップルフィルタ用の抵抗
(200Ω,200Ω,1.8KΩ)はラグ板に取り付けます。
2) ヒーターの交流電流をシャシーに流すのは気持ち悪いので、2本共配線しまし
た。
3) 整流直後のリップルがあまりシャシーに流れないように、整流直後用のブロック
コンデンサーの近傍に卵ラグを配置、220V巻線の0V端子から直結し、それ以後のGND
線に持ってゆきます。
4) あとも常識的に配線。

写真3 裏面全景 実体配線図は全く無視してしまっています。


3.トラッキング調整
ダイアルこそ合っていませんでしたが、通電時あっさりと数局受信できました。調整
は、局発信号周波数を直読できるゼネカバ受信機(HF帯アマ無線機等)があると楽で
す。
1) トラッキングは、机上計算により、バリコンが365pFならばパディングコンデン
サは360pFになる。従って、回路図の定数でドンピシャ。そこそこ精度が期待できる
マイカコンなので値が正しいと信じ、ここはいじらない。まず、バリコンの羽が最も
入った場所にして、局発周波数が1000KHzになるように局発側コイルのコアを調整。
2) ANT側コイルを調整し、最も受信感度が上がるようにする。
3) バリコンの羽が最も抜けきった場所にして、局発周波数が2085KHzになるよう
に、局発側トリマを調整する。このとき私の場合は4km程離れたところにある東名高
速道路のハイウエイラジオ(1620KHz)が聞こえる。
4) ANT側トリマを調整し、最も受信感度が上がるようにする。
5) 1)〜4)を繰り返す。 トラッキングはキチンと整合できました。

4.IFTの調整
殆ど手出し不要。合っていました。
1) 元の場所をマーキングしておいて、ちょっといじって、マジックアイの動きで様
子を見た程度。

写真4 NHK第一 594KHz受信時。アンテナ長1m。 AVC電圧 -12V。

写真5 離調時

5.通電後回路変更点
1) 低周波増幅段はやはりゲインが高すぎると感じました。更に、デカップリング回
路が無いので、低音をブーストするとモーターボーディング発振が発生してしまいま
す。12AX7の初段をカソードフォロアーにでもして、ゲインを殺しつつ低インピーダ
ンスでトーンコントロールを駆動しようとか思いましたが、結局12AX7の片肺で2極管
検波、音量調整ボリュームを介し、残りの片肺を普通に自己バイアスのカソード接地
増幅器とし、6AQ5との間にトーンコントロールを入れました。結果、半導体が全く無
い、純然たる真空管ラジオになりました。

本構成ではトーンコントロールの挿入損失があるので、一般の5球スーパーより仕上
がりゲインは劣るはずですが、実際は仕上がりゲインは問題無く良好です。(もしも
問題があるなら、12AX7を2段とも増幅に利用するまでです。)受信感度も良好で、ANT
コイルの1次コイルがハイインピーダンス型なので、1m程度の短いANT線でも、東京都
西部にて十分AGCがかかるレベルでローカル各局が受信できます。勿論夜間は、海外
も含め、日本各地の多数の局が受信できます。音域の広い外部スピーカーを用いると
トーンコントロールも有効です。音楽や人声を聴きやすく調整できる他、夜間のビー
ト音対策にも有効です。また、ブロックコンデンサーを2つ奢ったこともあり、低音
まで伸びた外部スピーカーを接続しても残留ハムは聞こえず、深夜でも非常に快適で
す。

その後、以下試しました。

2) 出力トランス2次側から、6AQ5にカソードNFをかける、
  カソードのパスコンを外すと電流帰還がかかり、ざっくり4〜6dB程度音量が下
がります。
  その外したパスコンの一端を出力トランスの2次側にかけると
  カソードNFになります。ゲインは電流帰還時と同程度ですが、
  マイルドな好ましい音になり好印象です。

3) 今度は、パスコンを元に戻し、スクリーングリッドをプレートに接続し、6AQ5を
3結にしてみます。なるほど。更に柔らかな3極管の音です。しかし思ったよりゲイン
が下がり、ローカル局を聞くには支障は無いですが、DX局は少々つらい。しばらく両
者を比べて、カソードNFに落ち着きました。 大変満足しています。

写真6 パネル全景。左から、電源+VR、外部SP、出力切り替え(外部SP/内部SP)、
低音、高音。

写真7 上面から。 未だIFTに紙がかぶったままです。

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